大口径を目指した妥協のない描画設計の標準ズーム
ZUIKO AUTO-ZOOM 35-70mm F3.6 / ズイコー 標準ズーム 35-70mm F3.6
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◆愛称 「あごがれのずーむ」
35-70という標準ズームの帯域は本数が多い。
1994年奇跡の復活を遂げたOM3Tiと同時に「zuiko 35-80mm/f2.8」が発売されるまでは、このzuiko 35-70mm/f3.6が最高スペックの標準ズームだった。
私が高校生のころの80年代前半にはまだ「zuiko 35-80mm/f2.8」がなくて「zuiko 35-70mm/f3.6」が憧れの存在だったのだ。
◆良いところ
考えてみれば、コシナからOEM提供の「S ZUIKO 35-70mm/f4」があるが、0.4の差でしかない。性能はあまり違いが感じられないが、「zuiko 35-70mm/f3.6」の方が大きくズッシリしている。解像度も高く、コントラストよく色乗りのいい画質だ。
ところで、通常は「F3.5」が多い。にもかかわらず「F3.6」としたところがOLYMPUSらしい。おそらくだが、このわずか0.1のこだわりがあったに違いない。F3.5で設計した場合にわずかの品質低下が許せなかったのだ。
描画性能にこだわり、ギリギリ許せたのがF3.6だったのだろう。当時としてはF4が普通だったのでF3.5でもF3.6でも大口径ズームと認められたのだ。そんな0.1のこだわりを感じ信頼してこのズームで撮影してみようという気持ちにさせられるのだ。
◆悪いところ
「35-70mm」とはとても思えない望遠のような大きさだ。現在だったらF2.8でもおかしくないのにF3.6 だ。
当時はまだオリンパスはズームレンズの開発が始まったばかりで技術集積がこれからという時代。その時代のハイエンド版だ。大きさが犠牲になったのも致し方ないのだろう。
◆エピソード
たまたまなのか、ネットでゲットしたこの「高級35-70mm」は不満があった。1本目はレンズは申し分ないが筐体が傷が目立った。2本目は筐体はとてもきれいなのにレンズがちょっと曇っていた。
そこでネットは諦め、銀座の中古カメラ店数件をじっくり散策して、高かったが納得いくものをゲットしたわけだ。でもよく考えたら最初の1本目と2本目をニコイチすればいいのができたことに気づく。
そこで知り合いの修理士に頼んでつくってもらったところ素晴らしくいい状態のものができた。なので現在そっちをメインで使っている。後の銀座でじっくり選んだ方は現在売り出し中だ。
<諸元>
ZUIKO AUTO-
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<所有レンズのデータ>
所有No | 名称 | コード | リア記号 | 製造年月 | 状態 | 用途 |
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Z0 | 良好 | 保存&常用 |