艶っぽい描写の使いやすい大口径広角レンズ。人物撮影に好適。
OLYMPUS OM-SYSTEM ZUIKO AUTO-W 35mm F2 ズイコー 広角 35mm f2
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◆愛称 「さんごーえふに」
zuiko 35mm/f2なので、その数字だけを読んで基本「さんごーえふに」と呼ぶ。ただそれだけの愛称だ。まあ佐藤さんを「サトー」と呼んでるようなものだ。
オリンパスのOMズイコーのシリーズでは”廉価版”と”大口径”の二種類が選べれるようになっている。私は基本、”大口径版”に対しては敬意を払ってニックネームをつけようとするのだが、大口径であるはずのこのレンズにはまだそれらしいニックネームが用意できてない。高価で上流階級向けのレストランの食事より、庶民のランチの方がかなり旨かったりすることがあるが、そういう例えでいい愛称がないか現在思案中だ。
◆良いところ
発色は良好だ。解像も問題ない。特にシャドー部の再現性がよい。これみよがしではないが、実力はある。艶っぽくて柔らかい表現をするのでポートレートに向くのではないかな。このレンズは時々びっくりするほどのリアルな空間表現をしてくれる。
深緑とルビー色のコーティングが美しい。デザインも美しく、OMボディーとのバランスがいい。zuiko 21mm/f2、zuiko 24mm/f2とよく似ており並べるとパッと見どれがどれだか区別がつかなくなる。また別のコーナでクイズ特集でもしようかと考えてるぐらいだ。
◆悪いところ
このレンズは少々癖がある。発色はいいのだがキリキリとしたOMズイコーらしい硬さではない。特にコントラストについては、いろいろ言われて評価がわかれるところだ。特に逆光時はシャープネスが低下するので注意が必要だ。
F2と明るい広角レンズだが、絞り開放付近ではコマ収差が気になる。樽型歪曲は人により大きくて使えないとか歪曲はないとか色々意見がわかれている。私の感触では近接すればするほど歪曲が強まるようだ。まあ気にはならないレベルだが。
zuiko 35mm/f2.8と比較するとカチッとした感じではなく、コントラストがやや低く湿度感の高いコッテリした描写になる。なので”廉価版”のzuiko 35mm/f2.8の方が評価が高い。(こういう話がズイコーレンズには多い)
ズイコー レンズの中ではスペックの割りには大柄だ。第1レンズが強い凸面であることが設計の古さを感じさせられる。
◆エピソード
そもそもカメラを始めた高校生のころ、一番最初に手にした ズイコー レンズがzuiko 35-70mm/f3.5-4.5ズームだった。しばらくはこれ一本で頑張っていた。したがって、単焦点35mmを使う習慣が身についていないのか、私はどうも使う機会が少ない。
広角にしてはパース感は物足りないし、構図はつまんなくなるし、使いこなすのが難しい。よく「初心者向き」と言われた35mmだが、ところがドッコイ、実は写真を知り尽くしたプロ向けのレンズなのだ。
これを買ったのは、zuiko 21mm/f2、24mm/f2、28mm/f2と揃えてzuiko 35mm/f2をあわせてF2広角4兄弟をコンプリートしたかったから、ただそれだけだ。したがって本当にあまり使っていない。かわいそうなので頑張ってもっともっと使おうと思っている。
<諸元>
ZUIKO AUTO-W 35mm F2
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<所有レンズのデータ>
所有No | 名称 | コード | リア記号 | 製造年月 | 状態 | 用途 |
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Z012 | ZUIKO AUTO-W 35mm F2 | 良好 | 保存&常用 |