小型軽量による機動性の高さと描写性能で活用の場面は広い
OLYMPUS OM-SYSTEM ZUIKO AUTO-T 100mm F2.8 ズイコー 中望遠 100mm F2.8
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◆愛称 「こひゃく」
OMズイコーの100mmには御多分に漏れず大口径版と廉価版がリリースされている。大口径版は言わずと知れた名珠zuiko 100mm/f2であり、廉価版はこのzuiko 100mm/f2.8だ。
OMズイコーらしいレンズといえば大抵、廉価版の方で、実にコンパクトかつ実に優秀なレンズが多い。
筐体をコンパクトにする代わりに描画性能を代償にしてしまうことが多いなか、オリンパスの場場合には、コンパクトであっても描画性能に手を抜いたりぜずにこだわりの技術力をみせてくれる。OMズイコーの魅力の一つだろう。こういう姿勢が今なお熱烈なフアンを持つ所以だろうか。
◆良いところ
非常にコンパクトな逸品だ。全長たったの48mmで、標準じゃないか?と勘違いされてもおかしくないようなzuiko 100mm/f2.8なのだ。
画質も満足できるレベルで、コントラスト高く開放からシャープな描写で、F5.6まで絞ると像の解像力は高くなり、画面の隅々までカッチリとした写りになる。逆光にも強く、発色もよくてナチュラルな発色をしてくれる。小型軽量による機動性の高さと描写性能でとても活用の場面は広く、使えるレンズだ。旅に持って行くのにいい。
◆悪いところ
最短撮影距離が1mとちょっと遠い。近接撮影にはリングを使うといいだろう。私は母艦をSony α7mkIIを使っているが、マウントアダプターにヘリコイド付きのものを使って代用している。そのため、最短撮影距離が1mというのは欠点にならないのだ。
また、比較的ボケにくく固めなのが難点だ。特にボケを意識しない画風にはとても良いが、ボケボケした画風が好みの方にはzuiko 100mm/f2を熱烈にお勧めする。それ以外はとても良いレンズだ。
描画性能は銘玉中の銘玉と称されるzuiko 100mm/f2にはさすがに叶わないのだろうが、機動力を考慮すると総合的にはこっちが上かもしれない。
◆エピソード
zuiko 100mm/f2.8はzuiko 85mm/f2と見た目がそっくりで、外形寸法もほぼ同一だ。zuiko 85mm/f2は柔らか目の女性ポートレート、zuiko 100mm/f2.8は固目の男性ポートレートや風景での利用を意図した味つけがされているらしい。
この大きさ、この軽さ、このデザイン。もう好きでたまらない。前述したがF2の方は最高の画質を誇る伝説の銘玉だが、実際にはこっちの方を持って出すことが多い。なぜなら、この軽快さだ。ひょいっと気軽に持って出せるのがいい。
<諸元>
ZUIKO AUTO-T 100mm F2.8
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<所有レンズのデータ>
所有No | 名称 | コード | リア記号 | 製造年月 | 状態 | 用途 |
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Z0 | ZUIKO AUTO-T 100mm F2.8 | 良好 | 保存&常用 |