絞り開放からシャープな写りでボケもきれい。無理のない設計で収差優秀
OLYMPUS OM-SYSTEM ZUIKO AUTO-T 200mm F4 ズイコー 望遠 200mm F4
|
◆愛称 「おおいも」
OMズイコーの中望遠~望遠はずんぐりむっくりしたデザインがおおい。まあ見た目よりも中身が勝負なのでそれはいいのだが、やはりぱっと見の印象が「イモっぽい」のだ。なので総じてこれらをイモレンズと呼んでいた。(性能はイモではない)そのイモレンズの最もイモっぽいのがこのzuiko 200mm/f4なわけだ。
私が高校生から持っていたzuiko 200mm/f4はとんだ曇り玉でモノコートだった。まだよくわからない若き私は、レンズ面を磨けど磨けど奇麗な写真にならないこのレンズがイモに見えて仕方がなかった。いまとなってはよい思い出だ。
◆良いところ
古くからの設計の望遠レンズだが、絞り開放からシャープでボケもきれい。良好なコントラストとナチュラルな発色で、不満のない写りをみせてくれる。
OMズイコーの中では大柄な方だが、200mmレンズとしてはコンパクトな方だ。そんな大きさにも関わらず、設計に無理がないのか収差はよく除かれている。最小絞りもF32まである。
◆悪いところ
MCでも最近のレンズに比べるとはるかに逆光に弱い。なので野外ではフードが必須であろう。そのフードは組み込み式になっていて便利だ。ところがこのフードがちと甘い。
というのは、どうも下を向けると、カクーンと組み込みのフードが勝手に伸びてしまう。これまで200F4は3代使ってきたが、どれも同じ現象だったので個体の問題ではなさそうだ。私は解体してフードの裏側にテープを張って勝手に伸びないように改造した。
あと、最短撮影距離が2.5mと長めで寄れないのが使い難い。この短所をカバーする方法としてオートエクステンションチューブ 7, 14, 25を利用するといい。本来マクロ撮影を可能にするものだが、こういうレンズに組み合わせれば望遠マクロとしても利用できる。ミラーレスとの組み合わせではヘリコイド付きのマウントアダプターがおすすめだ。
◆エピソード
高校生のとき、中古で2万円とずいぶん安くなっていたので即このzuiko 200mm/f4を購入した。その時はなんでこんなに安いのかな?とあまり疑問に思わなかったのだが、自分が買ったのは前期の銀枠でモノコートだった。しかも少し曇りがあって、描画も満足いくものではなかった。
キレキレのシャープなのが好みの私は気に入らず、次第と使う機会は少なくなっていたのだ。
それから時を経て30年後の先日MCで状態のいいものを見つけたので買い替えることにした。某カメラの〇〇ムラで売却したときなぜかいい値段がついた。それで気づいたのだが、自分が持っていたのはM-SYSTEMだった!(OMになる前、わずかの期間しか販売なかったレア製品)なのでプレミアがついていたのだ。今思えば大切にしておけばよかった・・・。
<諸元>
ZUIKO AUTO-T 200mm F4
|
|
<所有レンズのデータ>
所有No | 名称 | コード | リア記号 | 製造年月 | 状態 | 用途 |
---|---|---|---|---|---|---|
Z0 | ZUIKO AUTO-T 200mm F4 | 良好 | 保存&常用 |