OM-D E-M1 Mark II モニター当選!試用レポートその1

このたび、OM-D E-M1 Mark II にモニター当選!いえーい。
(2017年7月15日~8月14日までの1か月限定)

このサイトはOMはOMでもかつてのオールドカメラであるOMシリーズのカメラとオールドZUIKOを紹介するサイトなので、最新のデジタル機である「OM-D E-M1 Mark II」をレビューするとは想定してなかったのだが、せっかくのモニター当選なのでレポートすることにした。

モニターとはいえ、タダでもらえるわけではない。本キャンペーンの場合は丁重にご返却しなければならないルールだ。しかも「作品提出」と「レポートの作成」、そして「SNSかブログで紹介」しなければならないという宿題付きだ。

そのためここで紹介することにしたわけなのだが、宿題が多すぎて、モニターに当選したのは良かったのか悪かったのか微妙なところだ。ただ、せっかくの今上OLYMPUS様からのありがたい機会を頂いたわけなのでいろいろ試してみることにした。

やはりこのフォルムはカッコイイ。

あのOM-3Tiそっくりだ。
1994年11月、OM3Tiと同時に発売されたのがZUIKO 35-80mmF2.8というオールドZUIKO最後のプレミアム高級ズームだったが、その組み合わせにそっくりだ。

ちなみにこの写真は私の自宅スタジオで簡易撮影したものだ。せっかくなのでお返しする前に記念に撮らせていただいたわけ。
ところが、後で気づいたのだが、フードが同封されていた。今上オリンパスではフードは別売りと聞いていたので、箱の中身をを見落としていたようだ。
みなさーん。M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 PROにはフードが付属されてますよー。気を付けましょう。
フードを付けて撮影したらOM3Tiにもっとそっくりだっただろうかなと思う。

さて、肝心の操作について、オールドOMマニア的に感じたことから書いていく。

①軍幹部の操作

まずは軍艦部(上部操作部のこと)だが、メインスイッチは古くからの伝統的な位置にある。1972年7月発売のOMシリーズ元祖であるOM-1の改名前のM-1からこの位置にメインスイッチがある。伝統を重んじるオリンパスらしい意気な計らいだ。私のようなオールド時代からのファンに対する配慮だろうか。

またそのメインスイッチあるスイッチ群の形状。これはまさに「フィルム巻き戻しレバー」そのものじゃないか!といっても若い人にはわからんだろうなぁ。

この「フィルム巻き戻しレバー」チックなデザインのボタンを使ってAFモード /測光モード/連写モード/セルフタイマー/HDRモードが切り替えられるようになっている。これは便利だ。というか操作性は非常にいい。ささと切り替えられられる。メニューからもごもご切り替えに迷うなどストレスなく対応できた。

ところで右手の人差し指で操作するフロントダイヤルと親指で操作するリアダイヤルという二つのダイヤルについて。これには意見がある。

フロントダイヤルで露出補正。リアダイヤルは絞り優先オートでは絞り調整、シャッタースピード優先オートではシャッター速度を調整するわけである。

最近のほとんどのデジタルカメラはこれの操作であたりまえのことであろう。でも私にはこの親指でクリクリするのはすきじゃない。まどろこしいのだ。F32からF2までさっと移動させたいのに、親指でクリクリクリクリやり続けなければならない。そのうちシャッターチャンスを逃すかもしれない。

オリンパスはかつてカメラの大きさを小さくするため、常識では軍艦部に置かれたシャッターダイヤルを、レンズマウントに並べたリング方式にした。操作性としてもコンパクトさを実現したことも、当時としては画期的な発想だ。

レンズのピントと絞りとならんでシャッタ速度を左手で調整するのだ。オールドOMで親しんだ世代はみな左手で絞り・シャ速のリングを回す。これは体に染みついている。これこそオリンパスの伝統でありOM文化なのだ。

OMの伝統に従っているようで電源レバーなど見た目のデザインだけではうなづけない。どうして操作性としてのOM文化を継承しようとしなかったか。伝統とは形だけでなく心の問題なのだ。
右手の親指クリクリよりもマウント周りににリングをつけてササーとレンズを支える左手で操作したほうがレスポンスは絶対にいいはずだ。

こうしたオリンパスが持つ操作性におけるオリジナリティを大切にした商品をこれからも出してほしいものだ。次回作に期待しよう。

②グリップ

さて本体ははやり小さい。この大きさでこの性能でフラッグシップ機だ。オリンパスらしい。

その昔、カメラは見た目大きくてズッシリしてガジャガジャうるさいほうが良いとされた。昔はカメラはとても高級だった。高いお金をはらったからにはそれらしい見た目とその大きな所有感を味わえれうほうが良かったのだ。

しかし現実はそれとはちがう。小さく軽くて静かな方がいい。まちがった世の常識を現実的で利便性につながる常識にかえた。それがオリンパスだ。OM-1開発者の米谷美久氏はこれを「重い・大きい・うるさい=カメラ三大悪」と呼んで解決するための結論がOM誕生となった。

しかし米谷氏は、なにからなにまで小さくしようとしたわけではない。ダイヤルやレバー、マウント径や暗室部の大きさなど、操作性能に必要な部分は逆に大きくした。形状は小さく、操作は大きくがOM設計のコンセプトだ。OMの後発で単に小さくしたPENTAX MX とはわけが違う(OM-1と比較し形状は1mmづつ小さくできている。だが故障がおおくメンテナンスもしにくいという話だった)

「小さく大きく」。OM-D E-M1 MarkIIのグリップを握った瞬間、まさにそのオールドOMの基本思想を思い出した。本体は小さいがグリップホールド感はむしろ大きくゆったり感じる。
小さく大きな所有感を味わえるカメラなのだ。

③メニュー操作

実は今回の試用でOM-Dを初めて触った。

私は基本オールドOMマニアで旧ZUIKOが大好きなので、基本フルサイズでなければ古いレンズの神髄は得られないと考えている。
35mmを捨て、4/3やmicro4/3というセンサーサイズで新しい市場を開拓した今上オリンパスのそのチャレンジ精神には敬意を払いたいと思う。だが私の大好きな旧ZUIKOを35mm換算で倍の焦点距離として使うことになるのにはどうしても抵抗があったのだ。(オールドZUIKOは捨てて今のM.ZUIKOに買い替えればいいんだけどね。捨てれんのよ)

と、言い訳が長くなったがそんなわけで本体はSonyのα7IIを使ってる。デジタルメニューの操作性はα7に慣れていて、OM-Dのメニューは初めて触る。なので心配だったのだ。 が、、

全く心配なかった。。。すっごくわかりやすい。ソニーよりいいぞ!メニューは。

④EVFファインダー

ファインダーについては「光学ファインダーを超える電子ビューファインダー(EVF)を実現」という触れ込みもあり、かなり期待していた。
これまでのEVFと比較すればかなりよくなっているらしい。

だが、α7IIを使っている自分としては色の再現性が少々がっかりだった。風景の見たまんまの色ではない。若干の色の違いが気になるのだ。わずか緑かかったくすみかかった感じだ。慣れれば問題はなくなりそうだが、感じた唯一の欠点だ。他はパーフェクトといっていい。

 

最後に、渋谷界隈を散歩して撮影したので、作例として紹介しよう。