シフト独特の大きな玉が最高級の描写力を実現
OLYMPUS OM-SYSTEM ZUIKO AUTO-SHIfT 24mm F3.5 ズイコー シフト 24mm F3.5
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◆愛称 「水晶玉」
OMズイコーらしくない非常に大きな丸い玉が特徴のシフトレンズだ。正面からのぞくと、魔法使いが使う水晶玉のような、妖しい雰囲気が漂っている。魔力的な力が発揮できそうなことから「水晶玉」と名付けた。
◆良いところ
シフトレンズとは別名「あおり」ともいうが、被写体からの光軸を平行に移動することにより遠近差による歪みを補正する仕組みのことだ。引きの無い場所での建築物の撮影や、意外にも大勢の集合写真にも使える。アイデアによるシフトレンズの活用方法はいろいろありそうだ。
シフトレンズのzuiko 24mm F3.5では、18mm相当の画像を24mmにトリミングする仕組みなので、イメージサークルは大きく直径約60mmもある。そのためサイズは大きくなるが、大きなレンズの中心部を使うことになるため通常より遥かに素晴らしい描写力を持っている。開放からでもかなり良い。また超広角であることを忘れさせてくれるくらい周辺減光は少ない。色収差や周辺収差も全くない。発色は原色がやや強調されるきらいがある。
発売当時は唯一の24mmシフトレンズだった。これを使いたいがためにOMに乗り換えた人もいたそうだ。Nikon用とかCannon用にマウントを改造したモノがちょくちょく中古市場で見かけることがある。それぐらいかつては貴重な存在だったのだろう。かなりでかいが近年登場の他社の同一スペックとものと比べるとコンパクトなのがOMズイコーらしい。
◆悪いところ
外観が大げさで、大きく重いので携行性に難点がある。
第1面に異常低分散ガラスを使用している。もちろん色収差改善が目的だろうが、異常低分散ガラスは軟硝材とも呼ばれとても柔らかく傷がつきやすい。保護用のフィルターが付けられない構造で、その1枚目に使われているのだ。取り扱いには細心の注意を払わないと高価な機材が台無しだ。
絞りは自動ではなく、プリセット方式となる。プレビューボタンに相当する場所にレバーがあるのでこれをトグル操作することで開放と絞込を切り替える仕組みだ。これが慣れないとうっかり忘れてしまう。オート絞りのつもりでMF機のAE撮影したときの露出値が違うものになるので注意が必要だ。
シフト撮影(あおり)は上下に10mm、左右に8mm光軸を中心からずらすことでできる。光軸をずらすには、指でピントリング付近を押してずらす。微妙な感覚を親指と人差し指で上下左右にずらす。これも慣れが必要だ。
◆エピソード
ネットでこの水晶玉(シフトzuiko 24mm F3.5)の存在を知って、虜になってしまった。どうしても欲しい。だが、希少性高くめったに出くわすことがない。出くわしてもキズだらけだったりカビだらけだ。OM ズイコーは中古屋にも絶対数がそもそも少ない上に、そもそもカビクモリの出やすいレンズなので、状態のいいモノを探すのがとても大変なのだ。
そんな中、たまたま仕事で大阪に寄った時にナニワカメラさんで状態のいいシフトレンズに出会うことができた。一期一会。即購入した。
にもかかわらず、たいして使ってない・・・・。使いにくいのと、シフトレンズって建築業者と違って使う機会ってそんなにないんんだよねぇ。
<諸元>
ZUIKO AUTO-SHIfT 24mm F3.5
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<所有レンズのデータ>
所有No | 名称 | コード | リア記号 | 製造年月 | 状態 | 用途 |
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Z08 | ZUIKO AUTO-SHIfT 24mm F3.5 | 良好 | 保存&常用 |