コシナOEM提供の軽量コンパクトで描写性能高い広角ズーム
OLYMPUS OM-SYSTEM S ZUIKO AUTO-ZOOM 28-48mm F4/ズイコー 広角ズーム 28-48mm F4
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◆愛称 「こうかくずーむ」
ズームレンズのレビューはムツカシイ。なぜならさほど使わないからだ。はやりオールドレンズを楽しむのは性能の良い単焦点が中心となる。なのでズームレンズの所有はもっぱらコレクションとなってしまっている。愛称も実はあまり深く考えず単純に「広角ズーム」なのである。
◆良いところ
小型にまとまったレンズで、F値が暗いことを除けば使い勝手は良い。
色はちゃんと出ており、解像もまずまずシャープだ。
フィルタ径は49mmだが、フード取り付け用に55mmネジが外側にきってある。フードを付けたまま、フィルターやレンズキャップの着脱が可能だ。ZUIKOでは珍しい構造だ。
◆悪いところ
広角にしては最短近接撮影距離0.65mと、ちと遠い。小型のために仕方なかったのか。
28-48mmとは中途半端なスペックだ。正直「広角ズーム」と呼ぶのは違和感があるかもしれないが、このレンズが出た1981-82年頃当時は立派な「広角ズーム」だったのだ。
◆エピソード
S ZUIKOと「S」が付いているのはサードパーティ製を表しているらしい。つまりOEMだ。
これは他の製品なら珍しいことだ。なぜなら普通はOEM製だとしてもわからないようにするものであって、堂々と「これはうちでは作ってないよ。よその製品だよ~」とメーカが表記するなんて。どうもこのころのオリンパスはズームには自信がなかったのか、35-70mmでも2本「S」が付いているものがある。これはコシナ製とのことで、小さく軽く性能もよく現在でも評判がいい。オリンパス純正でないにも関わらずだ。「S」が付けなきゃオリンパスの評判になっただろうに。オリンパスとしてはリスクをとったのだろうか。もし評判が悪くなった場合に「うちのじゃないもーん」と逃げ切れるとおもったか?でも結果としては高評価になったのだ。
私がこのレンズを購入したのも「S」が付いている(=コシナ製=評判がいい)から試してみたくなったのだ。もともとS ZUIKO 35-70mm/f3.5-4.5を持っているのだが、それと形状が似ていて、性能もいいのだろうとわくわくした。結果はもちろん期待通りであった。
それまではカメラメーカの純正レンズが優秀でレンズメーカのレンズは二流三流という思い込みがあったが、必ずしもそうではないことを教えてくれたレンズなのだ。こうして私はコシナも大好きになった。
<諸元>
S ZUIKO AUTO-ZOOM 28-48mm F4
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<所有レンズのデータ>
所有No | 名称 | コード | リア記号 | 製造年月 | 状態 | 用途 |
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Z0 | S ZUIKO AUTO-ZOOM 28-48mm F4 | 良好 | 保存&常用 |
<作例>