悪条件でも高いマクロ性能を発揮できる中望遠マクロの決定版
ZUIKO AUTO-MACRO 135mm F4.5 / ズイコー マクロ 135mm F4.5
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◆愛称 「おおまくろ」
「オートエクステンションチューブ65-116」または「オートベロ-ズ」を併用で使うのが大原則のマクロレンズだ。その場合、一番でっかいくなるので「おおまくろ」だ。
◆良いところ
キリッとしたピント、高いコントラト、やや硬めの描写はマクロ撮影のために徹底的に研究され設計されていることによるものだろう。曇り空など条件が悪い中でも色再現は抜群だ。
「オートエクステンションチューブ65-116」を併用で使うという特殊性から見て目も特殊な印象がするが使い勝手は簡単なものだ。ざっくりオートエクステンションチューブの伸縮で行い、レンズ側のフォーカシングリングで微調整をとる。
マクロ専用レンズという位置づけだが、オートエクステンションチューブを使えば無限遠の撮影も可能なので一般の135mmとしても使用できる。オートエクステンションチューブを使いながらも自動絞りは維持されている。
F値は4.5と明るくはないが、ピントの切れがいいのでピントはとても合わせ易い。
◆悪いところ
暗いF値、オートエクステンションチューブを使わないと使用できない特殊性、ゆえにその異様な風体と大きさ。そういったところが本レンズを一般的なものにしていない要因かもしれない。だが、上記の通りこのレンズはオリンパスの傑作ともいえる高評価マクロレンズなのだ。
糸巻き型の歪曲がやや気になるが、格子状の絵ずらを撮影することなどマクロではめったにないので気にしなくても十分問題ないだろう。
◆エピソード
使っていて実に気持ちいい。「オートエクステンションチューブ65-116」を併用だと図体はでっかくなるが、無限遠もでるため用途は広くなる。
気になるのはF4.5という暗さだろう。だがデジタルカメラで使うにはF4.5程度の暗さはさほどの欠点ではない。高画質で高感度のイメージセンサーがカバーしてくれるからだ。デジタルの現在では暗いことは欠点ではないのだ。むしろ使いやすくていい写りができればいい。α7sがあれば持ってこいだ。近づけないマクロ撮影。たとえば蓮の花や昆虫の撮影によく使う。
ところで、小さい被写体を撮影することを一般的に「マクロ撮影」と呼ぶ。ただニコンだけはなぜか「マイクロ撮影」と呼んでいるね。
・マクロ・・・「非常に大きい」「巨大な」
・マイクロ・・「非常に小さいもの」「極微」同=ミクロ
それぞれそういう意味なのだそうで、ということは小さいものを写すのだからニコンのいう「マイクロ撮影」が正しいし、小さいものを大きくするという意味では「マクロ撮影」も正しいのだ。
ともかくそんなマクロ撮影だが、被写体に寄ると自然と大きくなるので、寄れるレンズがマクロレンズと思いがちだ。それは間違いで、大きく写せるものをマクロレンズという。なので中望遠レンズなど、近くに寄ることができなくても、被写体を大きく写せるのなら「マクロレンズ」となるのだ。135mm F4.5はまさに寄らなくても大きく写せるマクロレンズなのだ。
ちなみにめいいっぱい被写体に寄って写すことを「クローズドフォーカス」という。コシナさんあたりがこの名称をつかってるが、オリンパスもレンズの最短撮影距離を縮める機能をCLAUSE FOCUSと呼んでいる。
ところで、このレンズの専用ラバーフードは90mmF2と兼用となっている。90mmF2用のフードを探し求めていた時に、実は135mmで持っていることが判ってがっくりしたことがある。
<諸元>
ZUIKO AUTO-MACRO 135mm F4.5
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<所有レンズのデータ>
所有No | 名称 | コード | リア記号 | 製造年月 | 状態 | 用途 |
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Z0 | ZUIKO AUTO-MACRO 135mm F4.5 | 良好 | 保存&常用 |